稽古日誌

【稽古日誌】2021/7/24 ぴん

銀河鉄道を観た。分かってたけど、やっぱりお別れだった。生き返るなんてそんなチート、ずる、与えられなかった。

本番。
軽くジョギング。
喉に痰がからむ。発声で吐き出していく。
つぶれやすい、さ行と「だろう」とかの確認。噛む。滑る。
震災の動画を見る。心がザワザワ。

11:00 大谷楓役
台本の文字の位置が違って、テンパる。周囲のフォローがたすかった。焦りはどんどんなくなる。台本に視線を落とすと、耳が疎かになる。大きくしよう、相手に何かしようと決めて始めるが
相手役の言い方に気がいって、内容が入ってきづらかった。決めて喋ろうとしてるな、と思った。
息を吐く。長い呼吸してみる。喋る時に息が止まっている。行間がつまる。言い淀む。喋る時に息を込めすぎかもしれない。よし喋ろう、となってる自覚がある。台本の字を追ってる。リーディング公演難しすぎる。新鮮。
からまわり。たのしい。

17:00 大谷楓役
何かしようとしなくていい、と指摘を貰ってスタート。作ろうとしない、は今の私には難しいから
喋ろう、と決める。肺呼吸で喋ってるところがある。さっきより、生き返りたいって気持ちは凪いでいる。でも話を聞くうち、物語を進めるうち、幸せになるっていう曖昧な夢が現実味を帯びてきて、生き返って、もう一回生きることに挑戦してみたいなってなった。周囲の声を落ち着いて聞けた。でも、その場に初めて来たとか、初めましてって感覚は薄かった。

19:00 吉野一役
憧れがあった。理想像もあった。それをとっぱらって、とにかく自分でいい男にならなくていい私だから、と言い聞かせてスタート。
かっこつけなところも愛せ。自然に出てくる時は出てくる、と身を委ねていた。今の私で、やった。自分が思ってたいっちゃん像から、実は結構離れてる。

何が起こるか分からない、その場に託すかたちで本番を迎えるのはこわい。
なんでこわい?未知だからかな。経験がないからかな。安全じゃないからかな。リスクってなんだろう。怪我とか以外で、お芝居にリスクってある?皆さんの時間もらって、しかもテーマは数え切れないほどの人の心にダメージを与えた天災。安全牌で、取り扱うのは失礼すぎる。
やり続けよう。オリジナルで。