稽古日誌

「演技が下手」の本当の理由、知ってますか?

舞台に立つ役者なら誰もが一度は経験する、あの緊張感。「うまく演じなければ」「失敗したらどうしよう」—そんな自意識が最高のパフォーマンスを阻む壁となることがあります。

こんにちは、大阪を拠点とする劇団「天文座」です。私たちは演劇界の永遠の課題である「自意識」という壁に、科学的で実践的なアプローチで挑んでいます。今回は、私たちの革新的な指導法と、現在進行中の9月公演「未完成の物語」について詳しくお話しします。

💫 多様性こそが劇団の力—天文座の魅力

2020年8月10日に設立された私たち天文座は、設立から約5年という若い劇団でありながら、その活動は非常にユニークで活発です。

🌈 驚くほど多様なメンバー構成

現在約40人が所属する天文座の最大の特徴は、その多様性にあります。

項目詳細年齢層17歳〜51歳(座長は30歳)性別・アイデンティティ男性、女性、元男性、ゲイのメンバーも国籍日本人、ドイツ人出身地兵庫、広島、長野、福島、三重、京都など全国各地

この多様性が、作品に豊かな表現力をもたらしています。

⚡ 現代的で柔軟な稽古システム

私たちの稽古システムは、現代人のライフスタイルに合わせた革新的なものです。

📅 稽古時間: 毎日19:00〜22:00
💰 月会費: 一律1万円(参加回数問わず)
🕐 柔軟性: 遅刻・途中退席OK(メンバーの体調やメンタルを最優先)

🏠 充実した稽古環境

  • 座長の家の近くにある専用稽古場
  • 防音室完備(24時間利用可能)
  • Wi-Fi環境完備(自主練習+オフィスワークも可能)

🎯 日本では数少ない「演劇指導の専門家」による科学的アプローチ

30歳の私たちの座長は、日本では珍しい**「演劇指導の専門家」**として、俳優育成に情熱を注いでいます。

✨ キャスティングの新しい基準

一般的な「上手い・下手」ではなく、私たちは以下の2点を重視します:

  1. 🎵 声が役に合うか
  2. 🤝 役者の意識が自意識に向いているか、相手役とのリアルな交流に向いているか

この独自の基準により、9月公演では希望した25人全員が出演できる環境を実現しています。

🏆 確かな実績

私たちの卒業生の中には、以下の劇団・団体でプロとして活躍している者も複数います:

劇団・団体名キャラメルボックス唐組演劇集団風アヴィクション

この実績が、私たちの指導力の高さを証明しています。

🧠 「自意識」という最大の敵との向き合い方

私たち天文座の指導の核心にあるのは、**「自意識」**という演技における最大の障害との向き合い方です。

🔍 自意識の2つの種類

👥 公的自意識

  • 他者(演出家、観客など)からの評価を気にする意識
  • 俳優が常にさらされる「評価の目」によって刺激される

🤔 私的自意識

  • 自分の感情や思考への過剰な注意
  • 役作りには必要だが、過剰になると不自然な演技を生む

💡 「感情は作れない」—私たちの革新的な指導理念

私たち天文座では**「感情は作れない」**という考え方を徹底しています。感情は出来事の結果として自然に生まれるものであり、無理に作り出そうとすると不自然になってしまうからです。


🛠️ 5つの実践的アプローチで自意識を克服

1️⃣ 動きからのアプローチ(メイエルホリドの手法)

「楽しいから笑うのか、笑うから楽しいのか?」
—答えは「笑うから楽しい」

感情ではなく具体的な身体的行動に集中することで、結果として真実の感情が生まれます。

2️⃣ 相手への完全集中(マイズナーテクニック)

🔄「レペティションエクササイズ」 など、意識の100%を相手に向けることで自意識の入る隙をなくします。「演じる」のではなく**「行うこと」**を重視するアプローチです。

3️⃣ 五感を活用した没入(ウタハーゲンの手法)

🌟 舞台上の具体的要素に五感で集中:

  • 照明の光 ✨
  • 音 🎵
  • 温度 🌡️
  • 匂い 👃
  • 足裏の感覚 👣

内的不安から外的現実へ意識を移行させます。

4️⃣ 注意のコントロール(スタニスラフスキーの注意の輪)

意識の焦点を段階的に広げていく技法:

段階対象🔸 小さな輪自分と相手役🔸 中くらいの輪共演者や舞台全体🔸 大きな輪舞台全体と観客席

また、「公衆の孤独」—大勢の観客の前にいながら一人でいるような深い集中状態を保つ能力も重要視しています。

5️⃣ 身体の再教育(アレクサンダーテクニーク)

無意識の習慣的緊張を発見:

  • 首を固める
  • 不自然なまばたき
  • 喉仏の不自然な動き

意識的に「やめる」ことを学習
不要な努力をなくすことで、より自由で効率的な心身の協調を実現します。

🌱 自意識は敵ではない—「しなやかな強さ」を目指して

私たち天文座では、自意識を単純に排除すべきものとは考えていません。それは「良い芝居を見せたい」という向上心の現れでもあるからです。

💪 大切なのは:
自意識に囚われず、いつでも注意を**「相手役とのリアルな交流」というあるべき場所に戻せる「しなやかな強さ」**を身につけることです。

私たちの演技哲学:
最高の演技とは、深い自己認識とそれを軽やかに超越した他者への完全な集中が統合された瞬間に生まれるものです。


🎭 注目の9月公演「未完成の物語」

現在、私たち天文座では9月公演**「未完成の物語」**に向けて稽古が進行中です。

🌌 深遠なテーマと複雑な構造

この作品は以下のような深いテーマを扱います:

テーマ内容🌍 二つの世界現実と虚構の境界線🧠 失われた記憶忘却と記憶の意味🎪 過去の文化祭青春と時間の流れ📝 白紙の台本創作と表現の可能性⏰ 劇場の消滅時間的リミットという緊張感

💫 心に響くメッセージ

「あなたが書くまで何も始まらない」
「物語の終わりを決めるのは自分」

⚖️ 究極の選択

登場人物たちが直面する選択:

  • 選択A: 全員の記憶は守られるが、永遠にこの世界に囚われる管理者となる
  • 選択B: 人間には戻るが、10年間の記憶をすべて失う

🎬 演出へのこだわり

私たちの座長は作品の質をさらに高めるため、詳細な**「小書き(舞台指示)」**を台本に記しています。これは役者への道しるべとなり、短期間で質の高い舞台を作り上げる「近道」となっています。

🎯 稽古での具体的指導

  • ✅ セリフの語尾まで息の流れを保つ
  • ✅ 声を客席の奥まで届かせる
  • ✅ 相手の反応を待ってから次の行動に移る
  • ✅ 動きを止める時間(ストイカ)を意識的に長く取る

🔥 劇団員からの熱い反響

読み合わせに参加した私たちのメンバーからは:

💬 「めちゃくちゃ面白い」
💬 「続きが気になる」
💬 「世界観が想像しやすくなった」
💬 「物語が動き出した」

といった期待と手応えを感じさせる声が多数聞かれています。

🚀 まとめ:演劇の最前線を進む私たちの挑戦

私たち劇団「天文座」は、俳優の**「自意識」という内面の課題に真摯に向き合い**、科学的・実践的なアプローチでその克服を目指している劇団です。

🌟 私たちの特徴:

  • 多様性に富んだメンバー
  • 現代的で柔軟な稽古システム
  • 「演劇指導の専門家」による革新的な指導法

これらすべてが融合して、真に「生きた演技」を追求しています。

🎪 9月公演「未完成の物語」でお待ちしています

私たちの舞台がどのように「真実」を表現し、俳優たちがどのように自意識の壁を乗り越えていくのか。ぜひ劇場でその成果を体感してください。


📞 天文座に興味を持たれた方へ

🎭 こんな方におすすめ:

  • ✅ 演技力を本格的に向上させたい
  • ✅ 多様な仲間と一緒に創作活動をしたい
  • ✅ 自分自身と向き合い成長したい
  • ✅ 現代的で柔軟な環境で学びたい

💡 まずは気軽に:

  • 🎪 公演観劇 – 私たちの舞台を体感してください
  • 👀 稽古見学 – 実際の指導風景をご覧いただけます
  • 📧 お問い合わせ – 質問や相談、いつでもお気軽に

演劇の可能性を広げる私たちの挑戦は、きっと新しい発見をもたらしてくれるはずです。一緒に「真実の演技」を追求しませんか?