稽古日誌

【稽古日誌】2021/7/12 森本聡生

☆稽古前
仕事のお昼休みに公園でご飯を食べようとしたら、雷雨に襲われた。なんだか、面白かった。世界に祝福されてないなと思った。実に自分らしい。僕は世界にとっての異物だから。
また始めましての人と沢山あった日だった。今の仕事はとても演劇に近い世界の仕事。初めましてだけれど、一緒に仕事が出来る。そんな仕事。

☆アップ
今日も高速道路でかっ飛ばしてきた。
けれども、身体は疲れきっていて上手く事が運ばない。
ストレッチを少しと寝ながら発声のみ。
あとは体幹と弾き語りを少々。
今日は歌で世界を歪ませる事は出来なかった。

☆マジカルバナナ
新ルールを考案。普段のルーティン、脳みそのバイアスを破壊する。
案の定、脳みその使い方が固定されていたことに気が付く。
枠を作ってその枠を怖す。日々その繰り返し。

☆数字飛ばし
こちらも新ルール考案。けれどもこれは失敗だった。
でも、失敗したから沢山笑えたし、いっぱい突っ込んでもらえた。
これはこれでとても価値があることだった。

☆朗読
健介に託す。僕とは別のベクトルで俳優と関わってくれているので、託す。

☆台本稽古
今日も大鉈をふるう。殺しにかかる。
前回の公演までは仕事もそこまでガッツリやっていなかったので
時間と体力に余裕があった。でも、今回は時間的にも体力的にもきつい。
だからこそ、鉈をふるう。少しでもみんなが前に進めるように。
お客様の心を動かせるように。
呼吸は偉大だ。呼吸が判れば芝居が上手くなる。
だから、もっと大きく。倒れるぐらい大きく。
直澄だけ個別に記す。

・直澄
直澄の技術と経験があればもっと人の心を動かせると思う。
どんな俳優になりたいか、どんな芝居をしたいのか。
やっぱり悩んだときは破壊ランナーじゃないかな?
僕は最近、毎日キャラメルボックスを見てる。
自分がどんな芝居を作りたいか、どうしてこの芝居が好きなのかを
考えるために。自信を持て、相手を殺せ。遠慮するな。
思いっきり殺せ。優しさを捨てろ。
劇団さあもんの時に観た直澄のマントラ(戦争)を僕は今でも覚えてるよ。
ああいう事が出来る俳優。
二人静かに流れてるのかいせいとの芝居を今でも覚えてるよ。
あれで殺されたのが僕の兄だ。
相手の為に、相手を殺すために、相手に何かをしよう。
時間がないな。忙しい。毎日の歯車の中でどう戦っていくか。
健介の稽古日誌で休むのもありと書いていた。
僕は、今の日常からインプットできる情報量を増やすことが出来るはずと思っている。
キレイなものをアウトプットしなくていい。
芝居は根本で醜いもの。
もっともっと先はある。でも、君は今、鹿児島から出発して、原付で北海道まで来てるぐらいだよ。自分がしてきたことを振り返るのもいいかもね。
森本が欲張りなんだ。もっともっともっと直澄なら先に進めると思ってる。
朝ドラや映画のスクリーンで直澄が活躍してるのを見る日も遠くないと思ってる。